E・N・M・A~えんま~


そんな思いをめぐらせ席につくと、すぐさま始業のチャイムが鳴り教室のドアを開けて担任が中に入って来た。


担任の中野三千代先生は、五十半ばのベテラン教師で、外見の厳格な顔つきの割にサバサバとしていて生徒達からは慕われていた。



中野先生は白髪交じりの引っ詰めた後ろ毛を右手で少し押さえて整えると、開け放たれたままのドアの向こうーー廊下の方へ声をかけた。


「宮下さん」


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