E・N・M・A~えんま~


次の瞬間――




パンッ!!




頬の痛みにワタシは思わずうめいた。



「い…たッ!」



痛みと驚きでそれ以上声をあげることもできずにいるワタシに、ワタシの頬をたたいた張本人が言った。



「めざましよ?」



そしてニッコリ、母は笑顔を浮かべた。



ヒリヒリする頬を手で押さえて、ワタシは何するんだ?いきなり?!…と睨み付けようとしたけれど、ふと納得してしまったんだ。



めざまし、か。




うまいこと言って叩いてくれたもんだな…



思い返せばよく寝起きの悪いワタシをバシバシたたいて起こしてくれてたっけ…



そんな日常がずいぶん遠い昔に感じてしまう。



本当に懐かしい――。



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