真っ白のラブレター
放課後、穂風は校門で歩を捕まえると、二人は学校の裏手にある公園に向かった。
そこは、ブランコと滑り台しかない小さな公園だが、よく恋の告白に使われる場所だった。
この公園に呼び出されるということは、告白されるということと同じ意味だった。
穂風もわざとその場所を選んだのだ。
しかし、そういうことに疎い歩はその意味に全く気がついていなかった。
幸い、今日は先客がいない。
そこで、穂風は意を決すると、鞄の中から取り出した封筒を歩に手渡す。
「はい、これ」
「なんだよ」
「私からのラブレター」
歩はハッとして、穂風の目を見つめる。
そして、ゆっくりと手紙を受け取った。
淡い黄色の無地の洋封筒は、表も裏も何も書いていない。
「ねえ、開けてみてよ」
「いいよ、後でゆっくり読むから」
「そんなこと言って、どうせまた洗濯しちゃうんでしょ」
「するわけないだろ!」