真っ白のラブレター

置き忘れられたちりとりを探しに、穂風は屋上に戻った。
人の気配はなかったはずだが、念の為に一周してみると、奥のフェンスにぼんやりと歩がもたれていたのである。

「歩! 何やってるのよ?」

突然の声に、歩はびくっとした。

「あ、いや…」

「もう、掃除終わって、みんな帰っちゃったよ」

「ああ」


歩はちりとりを持って、出口へ向かった。
穂風も後をついていく。
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