ドラマチックSボーイ
「いえ。俺が起こしますね。」
さっきまでの騒がしさが消え、
まるで幽霊が入ったかのように
物音立てずに誰かが舞の部屋に侵入した。
―――――…
「シーズカちゃん♪」
「あ…舞ちゃん…。」
教室の隅でうずくまる友達を、
私は見逃したりなんかしない。
「くそ…っ、バケモノだぜ…」
「まだやられたい?」
私の足元でノビているヤツらを上から見下ろし睨みつける。
こいつら…またシズカちゃんをいじめて…。
「もう泣かないでよ、シズカちゃん。」
「う…っ、ありがとう…
―――舞。」
え…。
突然伸びてきたシズカちゃんの手を
目で追いかける。
その先は…私の頬。