君の消えた青空にも、いつかきっと銀の雨

 そ、そうか。そういえば。
 伝説は、みんなの目の前で“校門を通る”ということが絶対条件。

 校門から一歩でも出てしまった位置では、たとえ一緒に下校したって相合傘をしたって、学校公認カップルとはみなされない。
 て、ことは……

 なーんだ。
 凱斗はホントに、濡れてるあたしに気をつかってるだけなんだ。
 あたしと公認カップルになりたいわけじゃないんだよ。

 そりゃそーだよねえ。あたしが告白なんかされるわけないじゃん。
 やだもー。あはは……は……

 ……はあぁーー。

 ガクッと脱力した全身から、さっきまでの緊張と興奮が嘘のように一気に冷めていく。

 濡れた体に風がヒュルル~ッと吹いて、すごく寒い。
 歓喜に潤んでいた目にも風が滲みる。うう、別の意味で潤んじゃいそう。

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