君の消えた青空にも、いつかきっと銀の雨
玄関先で大勢の生徒達が、おしゃべりしながら次々と傘を開く音が聞こえる。
だけど、聞こえてるけど、認識ができない。
あたしの耳には、凱斗の言葉しか聞こえない。
「ごめん」
凱斗はそう言ってクルリと背を向け、あたしを置いて歩き出した。
あたしは揺れる傘の青色と、遠ざかっていく彼の背中を見ているしかない。
『待ってよ』とか、『なんで?』 とか、『どうして?』 とか。
……聞けない。
『お前を傘に入れない。お前と一緒にあの校門を通らない』
それは、本当にヒドイ言葉で。
うちの学校の女子生徒にとっては、これ以上ないほど傷つけられる言葉で。
それを好きな人に、ハッキリと言われて。
そのうえさらに、好きな人の口から自分が拒絶された理由なんて、とても聞けない。
そんなの、耐えられない……。