星の砂 **海と空の秘密**
「どうして?」
空くんが、私の耳元で囁く。
今日の海斗みたいに。
「ごめんなさい。私、あなたの気持ちに答えることは出来ないの…!」
涙が出た。
ごめんね。
ごめんね、雫…。
「ここみ、何で泣くんだよ…。俺のこと、嫌いか?」
空くんが、私の涙を指で優しく拭った。
「ううん。好きだけど、そういう好きじゃないの…。」
その時、石垣に人の影がうつった。
その人を見たとき、私は息が止まった。
なぜならそれは……。