星の砂 **海と空の秘密**

★崩壊



今日は、涼しい日だった。

涼しい日と言うか、天気があまり優れない。

太陽が雲に覆われ、一面灰色の空だった。


それでも、海水浴に来る人はいる。

私たちはいつも通り準備を始めた。



「こーこーみっ!!おはよ!」



焼きそばの下準備をしていた私に、雫が飛びついてきた。


昨日空に告白されてしまった私は、雫を裏切ってしまったような気分だった。



「お、おはよっ!」


「何動揺してんの?何かあった?」



さすが、雫は鋭い。

でも、空に告白されたなんて、口が裂けても言えない。



「何でもないよっ! …あ、何でもなくなかった」


「え!?なになにっ!?」



海斗と付き合っていることを、まだ雫に言っていなかった。

私は、雫のリアクションのデカさを覚悟してから、小声で言った。



「昨日…海斗と付き合うことになりました」


「ええーーーーっ!!!」


「雫!!声デカいっ!!」



予想通りのリアクション。

私は慌てて雫の口を塞いだ。




そのあと雫の口から出た言葉は、信じられないものだった。



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