Blue Moon


私は窓辺に座り、月を仰いだ。


闇夜に輝く青い光は優しく私とネオを照らしてくれる。


すると同じようにして、ネオも私と向かい合わせに窓辺へ腰掛けた。



「あんたは強いな」



え?とネオの方へ視線を向けると、同じように月を仰いでいたネオが私と視線を合わせた。


月光によって、その輝きを増すネオの瞳は微かに青っぽくなっていて、それに捕らえられた私は視線をそらすことが出来なくなった。


それはまるで、月の呪いかと思うほど。


ドクン、ドクン、と騒ぐ胸に私は為す術もなく、ただ月とその瞳に吸い込まれていく。



「―――――…お嬢さん?」



ネオの声でハッ、と我に返った時には、すでに私を捕らえるものは無くなっていて、その瞬間ふい、と視線を逸らした。



「…私は、強くなんてないわよ」



本当に強いのは、―――――――ネオだ。









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