Blue Moon
「…いや、あんたは強いよ」
「強くなんて…!
私は、あの時何もできなくて…、ましてやネオのことを怖いと思ってしまったのに…」
言うつもりはなかったのだが、言ってしまった以上、ネオの顔を見れなくて私は俯いた。
そんな私の頭に置かれる温かい掌。
「…ごめん。
あの時も言ったけど、俺はあんたを恐ろしい目に遭わせるつもりはなかったんだ」
「…違うの…!
そうじゃなくて…!」
「わかってるよ。
あんな俺を見て、逃げなかったのはお嬢さんが初めてだからね」
「……ネオ…」
「むしろあんたに怖いものなんてないのかと疑ってた」
「…それどういう意味よ」
眉をよせて訝しい表情を前へ向けると、そこにはケラケラと笑うネオの表情があった。
「でも、あんたも人間だったんだな」
「…だから、どういう意味よ」
「……少しだけ、安心した」
その言葉と、私の視線をそらして月を仰いだネオの表情に、私は息を飲んで見入ってしまった。