my sweet love 〜extra〜




あれから8時間…


覇瑠は一向に目を覚まさない

解熱剤のおかげで熱は大分下がった



ずっと隣で手を握ってる俺の手を
覇瑠が握り返すことはない


「荘」

いつの間にか病室に
入ってきていた龍に声をかけられた


「あ、龍…」

「お前そろそろ休めよ
明日当直だろ?
ぶっ倒れるぞ」


「そんなにやわじゃない
それに今は俺より覇瑠だろ」


「音聴いたけど悪くないし
疲れてただけだから大丈夫だよ
熱も大分下がったし。心配すんな」



「俺の…」


「ん?」

「俺のせいかな…」

「は?何どういう意味
そんなわけないだろ」


「俺が…覇瑠に無理させてたかな」


「大丈夫だよ。
初めて暮らすんだからお互い様」


「…そう…なのかな」


「たぶん覇瑠もしっかりやらなきゃって
思い過ぎてるんじゃないかな
疲れてるって感じても休まなかったのは
たぶん覇瑠自身だから。」


「これからは俺がちゃんと
しなきゃな…」


「ほら。お前がそんな暗い顔してたら
覇瑠目が覚めても辛いだろ」


「そうだな。龍さんきゅ」


「おう。今日おれ当直だから
荘帰ったら?」


「いや、目が醒めるまで入る」


「無理すんなよー
じゃあ目が覚めたら連絡くれ」






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