アイドルとわたし






好きなのかな?って思った瞬間もあったけれど




そんなときこそ智哉くんのふにゃっとした特徴的な笑顔が頭に浮かぶんだ。






「真央ちゃんに今日はプレゼントがあります」





妙にニコニコしている中原くん。





「えー?なに?(笑)」





「じゃじゃーん!!」




中原くんが見せてくれた物にあたしは言葉を失った。





「それ…」




「そう!SKYのプレミアライブのチケットでーす!」





中原くんが持っていたのは1000人限定のプレミアライブのチケットだった。






ファンクラブ限定だけど、たった1000人の枠だからあたしの周りの子はすべて落選していた。





あたしは会える気がしなくて応募すらしなかったんだけど…





「あ、れ…?嬉しくなかった?」





あたしがあまりにも反応を示さなかったからか、中原くんが不安そうな顔であたしを見てきた。




「う、ううん!



違うの!びっくりしすぎて!だってどうして??」





あたしね、思うんだ。




中原くんの微笑んだ顔、少し智哉くんに似てるの。





優しくて温かい感じが。




「俺ね、真央ちゃんに出会ってからSKYのファンクラブ入ったの(笑)



そうしたら会えるかな、なんて。ばかでしょ?(笑)」






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