アイドルとわたし







でも、これを逃したらいつ会えるか分からない。





「行こうか、そろそろ行かないと時間になっちゃうよ」






「う、うん!」





あたしの切り替えの速さに戸惑いながらも中原くんは柔らかい笑顔で「楽しもうね」って言ってくれた。





たった1000人しか収容しないライブ会場は狭くて、どこの席でもSKYが近い。





「中原くん、あたしたち席どの辺?」






「ふっふっふ(笑)それがさ…」





ガサゴソとバックをあさり、チケットを取り出して座席番号を見る。





「え!?」





「そうなんだよ、通路側の1番前!これ最強じゃね?(笑)」






「通路側とか最強だよ」





あたし的に通路側の席は最高の席。




SKYのわちゃわちゃが見られたり、センターステージよりファンサがもらえる確率が高くなるから。






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