逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~
「食べていけるから、いいかぁ……なかなか言えないよ。超たくましい。凄みがある。いやほんとカッコいいな……。ボクちょっと震えちゃったよ」
「おおげさですよ」
沙耶は潤の言葉にクスッと笑って、使った食器を戸棚にしまう。
「社長がいつまでもいていいっておっしゃってくれるので、できればこの仕事を続けたいです。私、本当に掃除が好きだし。向いてると思うんですよね」
「うんうん。伊織さんも常々そう言ってるよ。沙耶さんは頭もいいし、勘がいいから手際がいいって。ほんと、そのどっかの軽薄御曹司のことなんか忘れちゃいなよ」
憤慨したように唇を尖らせる潤に、沙耶は苦笑しながらうなずいた。
「そうですね。っていうか、向こうがもう忘れていると思いますけど……」
だがその軽薄御曹司は、沙耶が思っても見ない形で、また関わってきたのだ。
実に最低な形で。
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