逆境シンデレラ~御曹司の強引な求愛~
シェークスピアきどりか、うっとりと女性を見つめている男二人は、ソファに左右からもたれ人目もはばからず口説きに入っている。
二人とも基もよく知る幼なじみだった。
明治の元勲の血を引く政治家を一族に持つ男と、その従兄弟で、確か二人とも英国で働いていたはずだ。
「お前たち、俺のパーティーで何やってるんだ」
呆れ半分で問いかけると、それまでうつむいていた女性も顔を上げた。
ゆるくアップにされた髪でわからなかったが、はっとするような雰囲気を持つ女だった。
濃く長い睫毛が大きな瞳を縁取り、フロアの明かりを反射してキラキラと光っている。
まるで彼女の周りだけ淡く発光しているように見えて、基はパチパチと何度か瞬きをした。
「ああ、よかった。会えて」
彼女はふんわりと笑ってソファから立ち上がると、そのまま基の前に歩いてくる。