続・俺と結婚しろよ!
大急ぎで家に帰った。
誰もいない家の廊下をバタバタと走り、テレビをつける。
そして、DVDデッキに、CDに同封されていたDVDを押し込んだ。
ドキドキドキドキ……
鼓動が速い。
手が震えている。
やがて、画面が明るくなり……
『Messiah』
『F』
白い文字が浮かび上がる。
淡い色の花びらが散っていく映像に……
ドラムが映った。
激しく叩くスティックに……
彼の横顔。
目深に被ったハット。
少しだけ見える、少しつり上がった瞳。
続いて、鋭い音を放つギターの艶と、力強いベースの酙。
そして……
余裕の表情でギターを鳴らし、こっちを少し睨んで歌う、碧。
ヤバい。恐ろしくイケメンで男らしくて、そして、どことなくセクシー。
これを見て、何人の人が虜になるんだろう。
碧と結婚したいなんて妄想するんだろう。
だけど、やっぱりあたしの瞳は彼に釘付けになる。
少し歪んだ口元。
スティックを握る手元。
そして、彼がよく言う『スティックさばき』
全て狂ってしまう。
こんなかっこいい彼と付き合っているなんて。
結婚しようと言われているなんて。
信じられないほどに。