続・俺と結婚しろよ!
賢ちゃんの背中越しに、向こうから走ってくる女性が見えた。
なんだか少し見覚えがある。
昔、あたしのお母さんとよく立ち話をしていたおばさんの一人。
だけど、彼女はあたしの記憶よりもずっと皺がよって、白髪が増えていた。
「昔いた、新沢さんのところの咲良ちゃんだよね?」
何も分からず、
「お……お久しぶりです」
答えてしまったあたしに、
「咲良ちゃん!
すっかり可愛くなってしまって」
目を細めるおばさん。
そんなおばさんに、
「オカン、うぜぇから引っ込んでろ」
賢ちゃんは超嫌そうに言う。