続・俺と結婚しろよ!
そうなんだ……
そうだよね。
あのどこで息継ぎするのか分からないような曲。
コード進行も複雑だ。
初め聴いたときの衝撃はすごかった。
例え、作詞作曲が賢ちゃんでなくても。
あたしには、到底演奏出来ない曲だ。
「優弥の曲より鬼曲だよ」
そんな蒼さんに賢ちゃんは言う。
「俺の可愛い曲に文句言うな!
……つっても、俺もしんどいんだけど。
自分で自分の首を絞めた俺、うぜー」
「俺もしんどい。
手がもげそうだ。
……でも、『Messiah』は優弥も恐ろしく気に入ってるし、絶対だろうね」
そう言って、三人はため息をついた。
そんな三人を、あたしは呆然と見ていた。
いつも完璧でカッコイイF。
そんなFの裏側はこれだ。
だけどあたしは、こんな普通の三人が大好き。
「咲良も忙しいなら、このスタジオで練習してもいいんだぞ?」
賢ちゃんが言う。
「何だったら、野郎と坊主呼んでもいいし」
賢ちゃんは分かってないな。
あたしがFの前で練習出来るはずないじゃん!
レベル低いって苦笑いされるのがオチなのに。
だから、賢ちゃんの前では絶対練習しないようにしているのに!!