続・俺と結婚しろよ!





服を通して賢ちゃんの温もりを感じる。

賢ちゃんを感じると、何だか安心してきて。

あたしは、賢ちゃんの腕の中で目を閉じた。






「咲良、分かってくれよ」




甘ったるい声で賢ちゃんが言う。




「俺には、咲良しかいねぇんだ」






……分かった。

あたし、賢ちゃんを独り占めしたかったんだね。

独り占めして、安心したかったんだね。





ありがとう、賢ちゃん。

あたしにも、賢ちゃんしかいないよ。



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