貴方が欲しい
嫌な気配
馬小屋近くの人気のないところにいくと
私は口を開いた


「零…あのね私はヴァンパイアなの」

すると零は

今まで硬かった表情を緩めて言った


「そんなこと とうのむかしに知ってたっつーの。」


「え?」


「瑠璃のことで知らないわけねーだろ。そんな純血オーラ出しまくって気が付かねぇわけがねぇ。」


馬鹿かというように零はいった

「私のことを嫌いにならないの?」

すると零はゆっくりと口を開いた

「確かに俺はヴァンパイアが憎い。だから瑠璃のことも憎むはずなのになぜか憎めないんだ…」


「ぜ、ぜろ…」

ありがとう零

「それに、俺もお前に隠し事をしている」

「へ?」

どういうこと?

「俺も実はヴァンパイアだ」


え?



「俺はあの日、純血のヴァンパイアに噛まれた。その日からずっと俺はお前に嘘をついていた。」



「ううん、いいの。私たちお互いに隠し事があったんだね。」


全部言えてスッキリした

しばらくのんびりしていると零が
「お前は玖蘭枢とこれからを生きるのか?」



「うん」


私は枢を、愛しているから

「玖蘭枢は俺の欲しい物をたくさん持っているな。」



「え?」





「今度は、俺から瑠璃を奪った」


「どういうこと?」




「俺は実は…」



「ん?」

どうしたんだろう

「やっぱりなんでもない」

そういうと零は顔を真っ赤にしてそっぽを向いてしまった


「え、なになに?!教えてよ!」


すると零は、口を開いて

「俺の好きな人は初めてあった日から玖蘭枢側の人間だった」


え?。


「もしかして…零の好きな人って星れ…」


「あーーーー、もう言わないでくれ」

零は顔を真っ赤にして私が最後まで言うのをやめさせた


「でもなんで?」

「あいつ、たまに馬小屋にくるんだけどヴァンパイアのくせにリリィやほかの馬のブラッシングをするんだ。それに俺以外に全然懐かないリリィが星煉にはなついたんだ」


「そこにころっといっちゃったの?」クス

「あーーもう!うるさい!どうせかなわないんだ」


零は悲しそうな表情をする

「私は零を、応援するよ」


零は微笑んで

「ありがとう」

と言うと私を月の寮まで送ってくれた



ありがとう 零
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