私のおにいちゃん


電話腰に聞こえたゼロの声は震えていた。




キラのすすり泣く声も聞こえる。




何が起こったのか分からず、




俺はゼロの家に向かった。




キラに会えることが、何となく嬉しくて、




でも、不安で。




言い様のない恐怖で俺は




押し潰されそうだった。




不安な中、ゼロの家のドアを開けたとき、




すべてを悟った。




何があったのか、手に取るようにわかる。




それも恐ろしいほど鮮明に。




なぜかはわからない。




キラがいつかこうなることを心の奥底で




俺が予測していたのか、




それとも俺の理解が




早かっただけなのかはわからないが、




やることは決まっていた。


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