ハイスクール・カンパニー
「伊都ちゃん、また動画撮影なんだ?」
ドアを少し開けて、葵さんが顔をのぞかせた。
葵は伊都の顔を見つけると、近づいてきた。
そして、シューッっと伊都の首筋に何か吹き付けた。
部屋全体に匂いが広がる。
「うわっ…何ですか、これ」
「何ですかじゃないでしょ?もう、ほら、パリのお土産よ」
フランスから帰ってきた、葵がお土産の香水をもう一度、伊都に吹き付けていた。
ゴールデンウィークが明けて久しぶりに全員が揃った。
伊都は、一応お礼を言ったものの、強烈な匂いに、いつ付けたらいいのか分からないと思った。