ドSな王様ひろいました⁈

すると、瀬名は今度はニヤッと笑って、一言言う。

「俺が居なくて、寂しかった？」
「さ…寂しくなんか」

「…ベッドに、ペンギンのぬいぐるみが置かれてるぞ」

「あ！あれは、置いてあるだけで…ゴニョ」

どんどん語尾が小さくなる。本当の事を言うのがこんなに恥ずかしいなんて、初めてだった。

…そんな私を可笑しそうにクスクスと笑いながら見ていた瀬名だったが、突然私をギューッと抱き締めた。

「ちょっ、苦し「ただいま」
「…」

「…なんか、いう事ないのか？」
「…お、おかえり」

くぐもった声で言った。

「…これからはまた、ここに帰ってくるからな」
「…いいよ、帰ってこなくても」

私の言葉に、瀬名は溜息をつくと。

「…お前は天邪鬼だな」
「…どーせ、私は、…ん⁈」

憎まれ口を叩く前に、瀬名は、私の唇を自分の唇で塞いだ。

…そして、ゆっくりその唇は、離される。

「…そんな顔するな。このまま押し倒したくなる」
「ん、なっ⁈もぅ！瀬名のバカ！変態！」

慌てふためく私を、瀬名はしばらく離してくれなかった。