セシル ~恋する木星~
第25章 自由とドラマティック


セシルの夫は土日が休みで、息子と遊ぶことが唯一の趣味だった。
土曜か日曜のどちらかは、セシルはひとりで出掛ける。
友達とランチの日もあれば、ひとりでぶらっと写真を撮りに行くことも。
そんなセシルを、夫はいつも快く送り出した。


もともとセシルは、ひとりの時間がないとストレスがたまるほうで、息子が幼稚園に行くまでは結構つらいときもあった。
お昼寝をしているわずかな時間が本当に貴重に思えた。
息子は文句なしに可愛いし、大切な存在だ。
でも、ひとりの時間というのは、それとは全く別次元のもの。



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