セシル ~恋する木星~


ポットからロイヤルミルクティーをカップに注いだセシルは、半分くらいを一気に飲んだ。
もうだいぶ時間も経っていたので、冷めていたけれど、カラカラの喉には心地よかった。
それから、氷の溶けきったグラスの水も一気に飲み干した。

それをサインと取ったのか、山口が「いい? 行こうか」と言った。
有無を言わせぬ感じで、山口が立ち上がりかけた。
少し迷いながらも、セシルも立ち上がった。

会計を済ます山口の後に、セシルは黙って従った。



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