セシル ~恋する木星~


ゴクッと音を立てて飲む山口。
まだ、セシルの口の中には、液体の感触が残っている。
ここで唇を離してしまうと、絶対零れてしまう。

慎重に少しずつ赤ワインは、セシルから山口へと移動していった。
長いキスのあと、ようやく山口の唇が離れた。

「ありがとう、セシィ。美味しかったよ」

「うん」

「ねぇ、セシィ、もっと飲みたい?」

「うん」



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