ばか、嫌い。でもやっぱ好き。

─さぁ、パーティーの幕開けだ。

【葵side】

ドレスは用意すると言ってくれたものの……これ!派手じゃない?

赤い胸元が大胆に空いて右腰から左足にかけて裾が長くなっているドレス。

あー。似合ってねぇー。これじゃあドレスが可哀想。

皆もタキシードを来て出てきた。


『皆、似合ってるねぇー。』

優樹「お前もな。」

『お世辞をありがとう。』

拓人「お世辞じゃなくて本当に似合ってるよ?」

『はいはい。』


皆は優しいな。お世辞まで言ってくれて。


龍「着たか?じゃあ行くぞ。」

『うん。』


優樹「似合ってる。綺麗だ。」


足早に行く優樹がすれ違いざまに頭をポンッと置きながら言った。

今日の優樹なんか変じゃない?

なんだろ。いつもとなんか違う。


龍「ぉぃ。ぉい。おい!」

『は、は、はい!』

龍「ついた。とっとと降りろ!」

『はっ!』


ご機嫌斜めな龍。その理由もパーティーについたらようやくわかった。


「龍さまぁ〜♡」


女共がすぐ様駆け寄るからだ。人だかりのようになる。


優樹「相変わらず凄い人気。」

『ほんとね。』

珖「人いっぱい。」

優介「龍は顔もいいもんね。」

健「モテルわけやなー。」


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