あの頃のように笑いあえたら
「あ、ごめんな、飯できたみたい」

「あ、うん。電話ありがとうね」

「……うん、じゃな」

途切れる電波を恨めしく思いながらスマホを置く。

ーー ドキドキ

ああ、やっぱり私は源が好きだ。

スマホに保存してある源の写真を見つめる。

そして、小さくて可愛い源の写真も。

幼い頃の出逢いがなくても、きっと私は源を好きになっていた。

ーーそうだ、そういうことだ。

私は今、源が好きなんだ。

今、こうして私を心配して電話をかけてきてくれる源が。

たまたまの偶然にしては出来すぎてるけど、運命の再会、なんて思わない。

今、2人は出会いここにいる。もうそれだけで充分だ。

ーーねぇ、パパ

そうだよね?

源の気持ちは知りたいけど、怖い。
私が源を思えなくなるのは、怖い。

こんなにも、好きになってしまったんだ。
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