あの頃のように笑いあえたら
「お待たせー」

少しして、英介もやって来た。

ー ーなんか新鮮。

学校じゃない、制服じゃない。

でも、いつもの仲間。

不安定な心はどこかへ飛ん行き、心地よいワクワクで今は満たされている。


新しくできた水族館は、休日ということもあって賑わいをみせていた。

チケットを買って、入り口からの長いエスカレーターをのぼると……。

「うわ〜‼︎」

そこは、海が広がっていた。

目の前に広がる大きな水槽には、たくさんの種類の魚たちが踊るように泳いでいた。

「見て!サメ!」
「あ!ウミガメ!」

みんなが口々にあちこちから言うもんだから、目が追いつかなかった。

巨大水槽の中にあるトンネルを、エイのお腹を見上げながら通り抜けると、本当に海の中にいるみたいだった。

「ダイビングって、こんな感じなのかなぁ」
「ね……きれいだね」

魚も気になるけど、つい、真子と英介にも目がいってしまう。

その先には、小さい水槽がいくつも並んでいて、小さい海の仲間がたくさんいた。
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