柴犬~相澤くんの物語り
夜がとっぷり暮れるまで家族に見つからないように、おれは家から遠く離れた場所で時間をつぶした。
それから、そおっと待ち合わせの公園にもどり植え込みの陰に隠れ高宮さんがやってくるのを待つ。
もうすぐ十二月。肌に感じる夜風は冷たく、暗闇で待つ身は心細い。じっと我慢していると、ヒタヒタとこちらに近づいてくる小さな足音が聞こえてきた。
「高宮さん、こっちだ」
黒い影を呼び止める。
「あぁ、良かったぁ、来てくれなからどうしようと思ってました」
おれの姿を見て彼が安堵の笑みを浮かべる。
「それはこっちのセリフだ。きてくれないのかと思ってヒヤヒヤした」
無事に落ち合えてホッとする。
「だけど、なんだよ、そのでっかい荷物?」
「ハイ、シャンプーやブラシです。どこにいてもやっぱり身だしなみは大事ですからね。あぁ、でも嬉しいです。これから仲良く暮らしましょうね」
「あんた、ほんとにきれい好きというかなんというか……」
大きなバッグを見ながら呆れてため息をつく。
それから、そおっと待ち合わせの公園にもどり植え込みの陰に隠れ高宮さんがやってくるのを待つ。
もうすぐ十二月。肌に感じる夜風は冷たく、暗闇で待つ身は心細い。じっと我慢していると、ヒタヒタとこちらに近づいてくる小さな足音が聞こえてきた。
「高宮さん、こっちだ」
黒い影を呼び止める。
「あぁ、良かったぁ、来てくれなからどうしようと思ってました」
おれの姿を見て彼が安堵の笑みを浮かべる。
「それはこっちのセリフだ。きてくれないのかと思ってヒヤヒヤした」
無事に落ち合えてホッとする。
「だけど、なんだよ、そのでっかい荷物?」
「ハイ、シャンプーやブラシです。どこにいてもやっぱり身だしなみは大事ですからね。あぁ、でも嬉しいです。これから仲良く暮らしましょうね」
「あんた、ほんとにきれい好きというかなんというか……」
大きなバッグを見ながら呆れてため息をつく。