アリストの3姉妹

2.魔法の宴

厚くもなく寒くもない、爽やかに晴れた心地の良い天気の一日だった。

労働者達は相変わらずの食糧難ではあったが、そろそろ期待の日がやってくる頃かと、前向きに働いていた。

そんなある日。

今日も、魔女達は蒸篭から、一人にひとつずつ、食い物を取り出し与えてくれた。

『今日はこんな饅頭一個だけか?』
『リンゴ1個じゃ、腹がふくれねぇ。労働の体力が持たねぇよ』
『冷たい水もいいけど、あったかいスープが飲みたい』

そんな声が飛び交う中、3人はにっこりと笑って発表する。

『皆様、今日は、このような簡単な食事でお腹を満たしては勿体のうございます。
今夜久しぶりに、王は魔法の宴を行いましょうとおっしゃられていました。ご馳走はお城にて皆様をお待ちしています。労働の後、宴で好きなだけ食事をして、城の露天のお湯に浸かり日頃の疲れを癒して下さい』

労働者達は沸きあがる。
楽しみにしていた待ちに待った“期待の日”がやってきたのだ。

『おお!!!今日は魔法の宴か!有難い有難い!、魔女様、楽しい娯楽魔法を楽しみにしております』
『ええ、有難う。それでは後程』。





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