アリストの3姉妹
『オギャー!オギャー!』
『?!!』
『あ、赤ちゃん?』

うまれて間もない赤ん坊が元気に産声を上げた。

『3人の魔女達よ、そなた達を待っていた』

迫力のある地響きのような太い声が頭上から聞こえて、ふと見上げると、上半身だけの遺影が棺の真上に現れていた。

『きゃー!!お、お化け』
『しっ!お黙り!』

騒ぐ二人を制したのは長女アンジェ。

アンジェは遺影に膝間づいた。
続いて二人も膝間づいた。

『ザムザ王・・・ですね。お会いでき光栄に御座います。私目は、アビエータ様の姉であるアリストの長女アンジェと申します』
『次女、イリスで御座います』
『三女、ウェンディで御座います』
『ウム。厳しい長旅ご苦労であった。私はキャラバン王国初代ファラオ・ザムザ。そして、生まれ変わった後の7代目の国王でもある』

遺影が自分の正体を明らかにすると、3人は更に深く頭を下げた。




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