アリストの３姉妹

『有難きお言葉・・・感謝いたします。しかし、王、私、長女アンジェは、妹、隣国の幼き女王の事がとても心配でございます。このまま、新キャラバン女王国に帰らせて頂き、生涯妹の傍に遣えキャラバン女王国を守って行きとう存じます。勿論、王への忠誠は誓ったまま・・・。わがままをお許し下さい』
『そうか、残念だが致し方がない・・・な。魔法の力を使ったとはいえ、国の再建の為、城の壁一つ一つ、家の一つ一つをお前達の力で作ってきたのだから、もう、母国と同じほどの深い愛情を隣国に抱いておる事だろう。』
『はい。大切な第二の故郷です』
『戻るが良い。キャラバン女王国へ。そして、いつでも帰ってくるが良い。お前達の故郷タリホー王国へ』
『お許し頂き有難うございます』
『うむ』
『そしてどうか、時期がきたら、私たちの妹、アヴィス女王にふさわしい紳士的な王子をキャラバン王国へお送り下さいませ。前王とはちがい、現王には３人もの健康でお優しい王子がおられるとお聞きし、お后様は４人目をお身ごもりとお噂は届いております』
『ははは・・・約束しよう。わが国の誇り・白魔女アンジェと、友好国キャラバン。そして女王アヴィスに祝福あれ！』