草食系彼氏がヤキモチを焼いたら
「もう!わたし帰るから!」



少し拗ねて立ち上がる。



歩き出そうとしたら、やっと侑李が喋った。



「あのさ」



「な、なに?」



侑李が真面目な顔をしているせいで、緊張してしまう。



侑李はゆっくり深呼吸したあと、決心したように話しだした。



「頼みがあるんだけど」



「頼み?」



私が聞き返すと侑李は静かに頷いた。



(なんだろう.........そんなに大事な頼みごとかな?)



静まり返った部屋に緊張感がはしる。

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