初恋フォルティッシモ
「!!」
「!!」
ガラ、と横引きのそれを開けると、中には椅子に座った青田と、そのすぐ横で立ったまま教えている麻妃先輩の姿が目に飛び込んできた。
突然の俺の登場に二人はビク、と肩を震わせると…二人して俺の方を見遣る。
…そんな二人の光景すら、面白くない。
「…あ、あれ?三島くん?どうし、」
「…っ…」
そして俺の存在に、麻妃先輩はそう言って首を傾げて俺を見つめる。
でも俺は、そんな麻妃先輩の言葉に無言で先輩に近づくと…
「!!っ、ちょっ…三島くん!?」
そいつの手を取って、俺はすぐさま走って音楽室を後にした。
「み、三島くんってば!急に何!?ちょっと待ってよ!」
ワケを全く話さず、あまりにも急すぎる俺の行動に、後ろで手を引かれながら麻妃先輩が俺にそう言う。
けど俺は尚も黙ったまま階段を駆け下りて、音楽室からどんどん離れて行く。
…理由なんて、自分でもわからない。