スローシンクロ 〜恋するカメラ女子〜
「岳がテレビでお前の事が好きだって言ったんだよ。今日の昼の生放送で」

「………へ?」

「カメラマンやってる友人のアシスタント、って言い方だったけどね。岳はあちこちで俺と仲良いって触れ回ってるし、俺も岳の撮影は何回も担当してるし。すぐバレるに決まってんだろ」


ヒナは言葉を失っていた。


「そういう訳だから、お前今日事務所から出るなよ。撮られたくなかったら外も覗くな」

「……」

「わかった?」


ヒナが小さく頷いたのを確認し、やりかけの仕事に戻る。

心身共に落ち着かないこの状況で集中できる訳がなかったが、ただひたすらに手を動かし続けた。
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