世界は案外、君を笑顔にするために必死だったりする。-deadly dull-
4匹

景色

それから青柳颯太は、何もなかったかのように私に接してきた。

馬鹿だの阿呆だの、今までの憎まれ口は相変わらず。

そして、昼食も四人でとっていた。


「遊佐さんから借りた本最高だったよ」

「よかった。私もすごく気に入ってるんだ」


坂瀬くんが話しかけてきてくれて、頷く。
それから、翡翠の方にこっそりと目をやる。

翡翠のことは悲しませたくない。

そう思って、翡翠を見た。


「...白河」

「えっ、何?青柳くん」

「ちょっと来てくれ」

「う、うん...分かった...」


そして突然、青柳颯太が翡翠を呼び出した。

何をするつもりなの?

まさか、何か酷いことを言うつもりじゃ...。

青柳颯太の方を見ると、青柳颯太は小さく微笑んだ。

まるで、心配するな、と言うように。
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