不器用な恋愛



それから…いじられて30分。


車で見たことのない道を1時間も走った…






「優磨様、優雅様。」

「着いたのか?」

「はい。」


「よし!
優雅〜行くぞ!」



行きたくないし。
入りたくないし。
会いたくないし。
話したくないし。



でもここまで来たんだし……仕方ないか。



「はいはい。」



手を差し伸べて来たけど無視りました。

別に手とか必要ないんで。

軽いエスコートのつもりなんですか?

…しなくてもいいんで。



「………はぁ。
じゃあ行ってくるよ。」


「いってらっしゃいませ。」



一瞬めちゃめちゃ不機嫌な顔をしたんだけど…



「そんじゃ、行くか〜」



あっという間にあの笑顔とか…あんたは何者?



行くか?
まったく行きたくない。

でもね―……


「はいはい。」

「あッ、エスコートしてやろーかぁ?」

「結構。」

「うわぁ〜……即答かよ。」


即答で何が悪い?

別にいいでしょ…



「ってか、行くんでしょ?
……早くしなきゃなんじゃないの?」


「あ〜そうだったなぁ」


マイペースだね。
本当に。



「改めて……入るぞ〜」



勝手にどーぞ。






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