Double Cool
2.恋愛と仕事
 食事を終えて、美味しいご馳走を食べさせてもらったお礼に、美澄が後片付けを担当して台所に立つ。


 何年もこうして過ごしてきた。


 料理ができて優しくて、イケメンの彼氏。


 誰もが羨む修司との仲は順調で、いつまでもこうして二人でいれるんだと、なぜか信じきっていた気がする。


 …別に、なにがあるというわけじゃない。


 それなのに、どうしてこんなに不安なんだろう。


 美澄の夢を応援してくれている修司なら、きっと彼女の海外赴任の話も喜んで応援してくれる。


 そう信じているのに、なぜか言い出せない。


 …なにも、修司のお祝いの時に、そんなこと言い出さなくてもいいよね?





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