片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
「久保川・・・お前だって別の顔を持ってんだ。当然、緑川にだって別の顔があるさ」

栗原さんの言う冬也の別の顔は次期家元の顔だ。

冬也は何れ会社を辞めて、その家元として生きてゆく。


インターホンが室内に響き渡った。


「誰だ?まったく」

栗原さんは腰を上げて壁に取り付けられたモニターで相手を確認した。


「拓真さんか・・・」


「拓真さん?」

私も缶ビール片手に栗原さんの所に歩み寄り、モニターを見た。口惜しげな拓真さんの表情をモニター越しに見た。



**********

「柾貴、俺に黙ってカードキーを変えるなんて酷いぞ!」


栗原さんは拓真さんに黙って無断でカードキーを変更した様子。
拓真さんは使い物にならなくなったカードキーを栗原さんに返した。


「最近、来ないから上手くいってんだと安心してたのに。小陽さんとまた何かありました?」

「あった・・・小陽がホストと浮気してる・・・」

「ホスト?」

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