片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
「拓真さんは小陽さんとコト愛していますか?」

「どうでもいい女なら、浮気しても放っておくさ」

「愛してるなら、小陽さんを一人にしないで下さい」

「夏芽さんの方こそ、冬也とは新婚なのに…どうして柾貴の部屋に居る?」

「それはその…」


「君の言葉は全く説得力がない。あの時は上手く誤魔化してやったが、今度は冬也にチクるかも」

「もう二人して帰って下さい!!」

栗原さんは私達を部屋から追い出した。


「俺まで追い出されてしまった・・・」

拓真さんと私はあの夜の時のように栗原さんが呼んだタクシーに乗せられてしまった。

「『ギャラクシー』の椿って夏芽さんは心当たりあるのか?」

「歌舞伎町のホストだと言っていました」

「歌舞伎町か・・・運転手さん、今から歌舞伎町に向かってくれ」

「えっ!?私も行くんですか?」


「ホストクラブって男一人じゃ入れないだろ?」


「だからって…私を連れて行くんですか?」

「そうだよ。冬也に柾貴の部屋に居たとチクられたい?」


「いいえ」

「じゃ契約は成立だ」




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