片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
私はリビングのソファに腰を下ろし、窓越しに裏庭を眺める。
お母さんが丹精込めて育てた花々が四季折々を通し、年中咲き乱れていた。
「コーヒーで良かった?」
「うん」
お母さんはテーブルにコーヒーと小皿に持った市販のクッキーを置いた。
「お母さんって昔から・・・花が好きよね」
「昔は別に好きじゃなかったわ。
今は沢山花が咲いてるけど、裏庭だって雑草だらけだった」
花が好きになったのは『フラワーアーティスト』の奈都也さんの影響なのかもしれない。
「私、颯に会ったの」
「颯に?」
お母さんは私の隣に腰を下ろして来た。
「颯は今何処で何をしているの?」
「颯は歌舞伎町でホストしてる」
「颯がホスト!?京大出たのに、何で夜の仕事なんてしてるの?」
「それは颯自身に訊いてみないと分からない」
「颯がホストね・・・」
お母さんは音信不通だった颯の所在を訊き、少しだけ安堵の息を漏らした。
お母さんが丹精込めて育てた花々が四季折々を通し、年中咲き乱れていた。
「コーヒーで良かった?」
「うん」
お母さんはテーブルにコーヒーと小皿に持った市販のクッキーを置いた。
「お母さんって昔から・・・花が好きよね」
「昔は別に好きじゃなかったわ。
今は沢山花が咲いてるけど、裏庭だって雑草だらけだった」
花が好きになったのは『フラワーアーティスト』の奈都也さんの影響なのかもしれない。
「私、颯に会ったの」
「颯に?」
お母さんは私の隣に腰を下ろして来た。
「颯は今何処で何をしているの?」
「颯は歌舞伎町でホストしてる」
「颯がホスト!?京大出たのに、何で夜の仕事なんてしてるの?」
「それは颯自身に訊いてみないと分からない」
「颯がホストね・・・」
お母さんは音信不通だった颯の所在を訊き、少しだけ安堵の息を漏らした。