片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
冬也は渋い表情で私の花を生け直した。
次期家元の冬也の手にかかると花材は花が本来持つ美しさを最大限に発揮する。
無骨に見える大きな手だけど、長くしなやかな指先が器用に細く小さなガーベラの茎先を剣山に挿し込む。
「さすがは冬也。恐れ入りました」
「ちゃんとこの形を頭に叩き込めっ!夏芽」
私は冬也が生けた花の形を見つめ、脳内に記憶した。
「憶えたか?バラすぞ!」
冬也は生けた花材を新聞紙の上に戻す。
「生け直せっ」
半分スパルタなレッスン。
私は記憶通りに冬也の生けた形を再現した。
「ここが違う」
冬也はガーベラの花を挿し込み直し、ドラセナを少し傾かせた。
「7割方再現されたな。これが緑川派で言う『直立型』だ。憶えろ」
「わかった。憶える」
次期家元の冬也の手にかかると花材は花が本来持つ美しさを最大限に発揮する。
無骨に見える大きな手だけど、長くしなやかな指先が器用に細く小さなガーベラの茎先を剣山に挿し込む。
「さすがは冬也。恐れ入りました」
「ちゃんとこの形を頭に叩き込めっ!夏芽」
私は冬也が生けた花の形を見つめ、脳内に記憶した。
「憶えたか?バラすぞ!」
冬也は生けた花材を新聞紙の上に戻す。
「生け直せっ」
半分スパルタなレッスン。
私は記憶通りに冬也の生けた形を再現した。
「ここが違う」
冬也はガーベラの花を挿し込み直し、ドラセナを少し傾かせた。
「7割方再現されたな。これが緑川派で言う『直立型』だ。憶えろ」
「わかった。憶える」