片恋シンデレラ~愛のない結婚は蜜の味~
爺ちゃんに敦司様に背中を押され、俺は颯と一緒に自宅に押しかけた。


「な、夏芽さんは居ますか?」


「冬也…君」


「お義母さん、夏芽は何処ですか?」


「夏芽は二階の部屋よ」


「ありがとございます!!」


俺は階段を駆け上がって夏芽の部屋のドアを開けた。



「冬也!!?」


夏芽はこたつに入ってスマホを弄っていた。


「夏芽・・・俺と一緒に子供育てよう」


「貴方には香苗さんが・・・」


「香苗との結婚はなくなった」


「・・・『緑川派』はどうなるの?」


「次期家元は父さんが継ぐ。俺は夏芽も『緑川派』も捨てない。だから、俺の所に帰って来てくれ」


「私達は・・・」


俺は敦司様が半分に破り捨てた離婚届を見せた。


「これって・・・」


「敦司様は俺達の離婚届を区役所に提出してなかったんだ…俺達はまだ、正式な夫婦だ。だから、一人で赤ちゃん育てようなんて父親の俺が許さない」


「冬也・・・」


「夏芽・・・」





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