〇年後、微笑っていられるなら〇〇と。


もしかしてって思ってはいたけど、間違いない。

課長は京の事、気にしてる。
つまり、気がある。
つまり、...好きだという事。

京は鈍感だから気が付かないだろう。

それに京には、今は彼が居る。
...夏迄は居なかったのに。

だから課長だって安心して見守っていたんだ。

入社以来、誰とも付き合ってる噂も無く、勿論、社内恋愛だってしていなかった。

ずっと好意を持ちつつ課長は何も動かなかった。

見守るだけ?...その程度の気持ちなのだろうか。

もう、口に出す事も無く、諦めるつもりだろうか。

社内恋愛は禁止されている訳では無い。
でも、上手くいかなかった場合、退社せざるを選なくなるのは女だろう。

別れが拗れるような付き合い方をしてしまった場合だけど。

それを畏れているのだろうか。

31の課長が28の京に今から何か言うとしたら、もう結婚を先に見た告白になるだろう。

課長...機を逃したのかも知れない。

だって京は...誰も声を掛けてくれない事の寂しさから...独りの寂しさから復活愛を選んだんだから。

だからって誰でもいいって訳じゃないだろうけど...。

課長が課長になる前でだって、好きだと言っていたら...。
きっと京は付き合っていたはずなんだ。


人の気持ちは代弁出来ない。
不確かなモノ、勝手に伝えるつもりもない。

誰かに言うつもりも無い。
絶対教えたりしない。
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