『美味しい』は『可愛い』より正義な件について
月を背にしながら、健吾と通学路を歩く。

いくらお隣同士でも、一緒に帰宅するってとてもレアだ。

口に出る話題はもちろん文化祭準備について。

瀬良君が絵梨の側から全然離れないとか、静香の人使いが荒くて男子が怖がっているとか。

「そうだ、これからスーパーに寄っていいかな?」

「ああ、買い物?」

「うん、夕飯どうしようかと思って…」

今朝鶏肉を解凍してはきたけれど、この時間から調理は出来れば避けたい。

私達はスーパーへと急ぐ。
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