いつも隣に君がいた
「......俺にも、勉強教えてよ」
「え?」
その声にパッと顔を上げると、修司が自分の問題集を私に向けて指し示した。
「ここ、教えてほしいんだけど」
私の様子を伺うように遠慮気味に言う修司。
「......うん、ここ?」
私も少し遠慮気味に問題集に手を伸ばす。
やっぱり、ギクシャクした感じは否めない。
だけど、それでもいいと思った。
私にとって、修司と話せないことが何よりも辛かった。
テストのために勉強を教えてもらうのが理由でも構わない。
なんであれ、また会話できるならそれでいい。