48歳のお嬢様
披露宴では『スターダスト』の西島さんがお店のカルテットで演奏をしてくださった。

生のジャズ演奏は素敵で、頼んでよかった。
驚いたことに、依頼したのは和樹だったの。

なんだ……この二人、本当は仲良しなのね。


「おい花村、あ…もう北條路さんか、面倒だな。花村は花村だ。

お前、やっとか。だから言っただろ?良かったな。
でも、俺は今まで通り雪恵ちゃんと仲良くするからな」


「あぁ……。お前、腐れ縁でも役に立つからな。
結婚できたのは西島のお陰かも知れないのだ。
しかし仲良くするのは構わないが、馴れ馴れしくするなと何度言えば分かる?
店には同伴するからな。何をされるかわかったものじゃない」


「いつでもご一緒にどうぞ。お待ちしております、だ。

雪恵ちゃん、おめでとう。お嬢様が奥様になっちゃったね。寂しいよなぁ。
奥様になっても弾きに来てね」


「はい、二人でまた行きますよ。
結婚したし、少しは唄っても良くなるかもしれないわよね」


「私の伴奏限定でございますよ」


「だそうよ?少ーし、ゆるくなったかしらね」







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