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でも、だったら家に居たって仕方ない。宝生さんと彼女さんがイチャイチャしてるのなんて正直見たくないし。


宝生さんはきっと出掛けて欲しくて、ああ聞いてきたんだろうし。


部屋へ戻って服を着替える。
出掛ける用事などこれといってないけど、でも宝生さんの邪魔はしたくない。私なりの心遣いだ。


「あれ、出掛けるの?」


化粧もばっちりして、部屋着から着替えて部屋を出る。そんな私を見た宝生さんがそう声を掛ける。


まだラフな格好の宝生さんはソファーでゴロッとしていてなんともくつろいだ体勢で私を見つめる。


「はい、ちょっとそこまで」


「………」


まさかさっきの宝生さんの台詞を気にしてなんて、そんな事言えないから、私は適当に言葉を濁した。宝生さんはそんな事聞いた割に興味がないのか、すぐにそっぽを向いた。



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